日本時計輸入協会 第15回技術講習会

随分久々の更新ですが、久々に心動かされたので記録しておきます。実は私時計が趣味でして、この度日本時計輸入協会が主催する技術講習会に参加してきました。

この技術講習会、日本時計輸入協会のWebサイトによれば

この講習会は時計技術者の養成とは異なり、日頃営業・販売活動やサービス窓口を担当されている方々に向けて、実技実習を通じて時計の構造へのより深い理解を得るためコースとして設定しています。

とあります。ちなみに私は、現時点では時計業界とは全く無関係なので参加することにとても気が引けましたが、電話で確認したところとりあえず OKとのことでしたので、有難く参加してきました(ちなみに、趣味の人があまり多いと趣旨に反すると思いますので、電話で確認されることをお勧め致します)。

さてこの技術講習会、1回限りではなく全10回の講習会となります。始まったのは5月の16日、本日で10回目となる最終日でした。最終日ということで修了式や懇親会があり、他の参加者の皆様と交流してまいりましたが、参加されている方は非常に時計業界と繋がりが深い方ばかりで、趣味で参加している私は居場所に困りました(笑)某社の社長さんなんかもいらっしゃったりして、びっくりしましたよ…。

この日本時計輸入協会が主催する技術講習会ですが、毎年開催されていて今回で15回目を迎えるようなので、これから参加を検討されている方に向けていくつか書いておきたいと思います。

まず、講習会の主な内容は機械式時計の基礎理論をさらっと学んだ後、実際に機械式時計のムーブメントを分解→組立していく、というものになっています。後半には座学でクォーツのお話やクロノグラフ等複雑時計のお話も出てきますが、なんと言ってもメインは分解・組立実習だと思います。講習会を通して2回分解・組立を行うのですが、最初の分解・組立は機械式時計の仕組みを説明してもらいながらなので、かなり丁寧に進んでいきます。二度目は注油も行います。

実習に使用したムーブメントはETA6497というムーブメントです。結構大きなムーブメントですね。そのため、初心者が扱うには扱いやすいみたいです。機能も手巻きの3針と最低限で、機械式時計の基本がわかりやすくなっています。ただ最低限の機能とは言っても、超精密機械(アナログな意味で)ですので、取扱いには細心の注意を要します。しかし、先生の丁寧な指導のおかげで、スムーズに作業を進めることができました。

講習会の内容は備忘録も兼ねて後々まとめていこうかと思いますが、今日書いておきたいことは以下。それはこの講習会に参加することで、

  1. 時計の基礎・仕組みが理解できる
  2. 時計の技術者がどんなことに気を使っているのかが理解できる
  3. 時計販売において、お客様にもっと詳しいご案内ができる
  4. 時計業界での人脈を広げることができる

等のメリットがあると思いました。私は時計業界の人間ではないので3や4は関係ありませんでしたが、もし時計販売の仕事をしていたとしたら、スキルアップやモチベーションアップにとても効果があると思います。教えて下さる先生は勿論時計の技術者の方ですが、あくまで販売者に携わる方を想定しているため、そういった観点からの話題が多かったのも印象的です。主催者の方のコメントにもありましたが、時計を販売される方と技術者の方の距離を縮める、ということが大きな目的であったように思われます。

ちなみに、ご存知の方も多いとは思いますが、当講習会の会場、講師、機材等はヒコ・みづのジュエリーカレッジさんの協賛となってます。私も時計を学ぼうを色々調べましたが、現時点では唯一の選択肢と言っていいと思います。興味がある方は、ぜひ調べてみては如何でしょうか。社会人向けの夜間コース、私もちょっと考えてみようと思っています。

ということで、色々書きましたが私としては本当に大満足でした!実習で作った時計も順調に時を刻んでおり、購入した時計とはまた一味違った愛着が湧いてきます。時計業界にいらっしゃる方には、本当におすすめできると思います。

受講者の皆様、先生、そして主催者の皆様、本当に貴重な体験をありがとうございました!

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